建物診断のススメ  〜国土交通省より〜

『剥落による災害防止のタイル外壁、モルタル塗り外壁診断指針』が発表され、定期的外壁診断の実施要網が打ち出されました。これを受け、平成2年に建設省住宅局建築技術審査委員会・タイル壁落下物対策専門委員会によって「剥落による災害防止のためのタイル外壁、モルタル塗り外壁診断指針」が策定されました。

また、最近では埼玉県が、6階以上の建物に対して外壁調査・診断を定期的に実施、報告するようにとの条例を発令しました。更に、高層建物の多い他県でも災害危険の高いと思われる建物外壁面の定期的な調査・診断を推進してゆく動きが始まっています。

阪神大震災以降の耐震診断などに対して補助金制度が数多く設けられたように、国や自治体等の応援が待たれます。

はたしてマンション購入時に自分が管理組合の役員に選任されることを想定した方がいるでしょうか?自分が役員の時期に外壁落下による災害が生じ、賠償責任等の問題が発生してしまったら...!身につまされる問題ですが、まずは自分の居住する建物の現状を客観的に把握することが必要です。

これらは、建物の美観保持もされることながら、建物の安全の確認は「所有者」「管理者」として、どうしても避けて通ることの出来ない重大なテーマとなっています。

 

定期的外壁診断及び臨時外壁診断の実施

タイル外壁・モルタル塗りを有する建物の所有者又は管理者は、その建物の用途・規模・階数を問わず、最低限本指針で定める「災害危険度」の大きい壁面について、本指針に定める、定期的外壁診断及び、臨時外壁診断を実施しなければならないのです。

「災害危険度」の大きい壁面以外の壁面についても、本指針に定める定期的外壁診断及び、臨時外壁診断を実施することが望ましいのです。

  • タイル又はモルタルが劣化し、地震等により剥落を起こす危険度の高い断面を『災害危険度』の高い断面という。
  • 外壁 高さ1/2の水平面内範囲
  • 公道や不特定多数の人が通行する、私道・構内通路・広場がある。

 

「災害危険度」の大きい壁面

タイル又は、モルタルが劣化、地震等により剥落し災害を起こす危険の大きいタイル外壁・モルタル塗り外壁(「災害危険度」の大きい壁面)を、次の通り定められています。

⇒当該壁面の前面かつ、当該壁面の高さの概ね2分の1の水平面に、公道・不特定又は、多数の人が通行する私道・構内道路・広場を有するもの。
但し、壁面直下に鉄筋コンクリート造り・鉄骨造り等の強固な落下物防御施設(屋根・屁等)が設置され又は、植え込み等により影響角が完全にさえぎられ、災害の危険が無いと判断される部分を除くものとする。
(国土交通省 『剥落による災害防止のタイル外壁、モルタル塗り外壁診断指針』)より

 

タイル落下災害・・・責任の行方は?

マンションの外壁、特にタイルの落下は人身事故を招くことにもなりえます。通行人や居住者にけがを負わせたり、駐車場にある区分所有者の自動車が傷つけられた場合、その責任は誰が取るのでしょうか。もちろん、管理組合の責任となります。

組合は危険な状態にある外壁を放置し、補修しなかったとして賠償責任を問わされることになるのです。また、組合が点検の義務を怠ったとして、損害の賠償を負担することになります。

対策として、調査・診断後適切な補修工事を行い、危険性を無くすことが前提ではありますが、一方で、施設賠償責任保険などに加入することが考えられます。この保険は、マンションの施設の不備による事故が適用されます。例えば、玄関のスロープが滑りやすい材質であったために、居住者が転じて怪我をした場合などにも保険金が支払われたケースがあります。

建物の美観もさることながら「建物の安全性の確認は「所有者」「管理者」として、どうしても避けて通ることのできない重大なテーマなのです。

 

定期的外壁診断の時期と診断レベル

定期的外壁診断の時期と診断レベルは、建物竣工後2年以内に第一回目の定期的外壁診断として診断レベル1(部分診断)を実施するものとし、以下、3年以内毎に、一回診断レベル1を実施するものとするとあります。

また、建物竣工後10年前後の定期的外壁診断については、診断レベル2(全面診断)を実施することとあります。

尚、第一回目の定期的外壁診断及び竣工後10年前後の定期的外壁診断については、必要に応じて診断レベル1・診断レベル2の実施に加えて、接着強度を測定するものとすると定められました。

 


 

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